「悲しみが乾くまで」
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夫のブライアンと2人の子どもに囲まれ、幸せな日々を送っていたオードリー(ハル・ベリー)。
しかし、ブライアンが事件に巻き込まれ死亡。その葬儀の日、オードリーは夫の親友ジェリー(ベニチオ・デル・トロ)と再会する。ジェリーはかつて弁護士だったが、今はヘロインにおぼれ、堕落していた。
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愛する夫の突然の死に直面した妻が、夫の親友との暮らしの中で徐々に運命を受け入れ、やがて前を向いて歩き始めるまでを描く感動ドラマ。夫に先立たれる妻を『チョコレート』のハル・ベリー、ドラッグにおぼれる夫の親友を『シン・シティ』のベニチオ・デル・トロが演じる。2大アカデミー賞受賞スターの熱演と、美しくリアリティーのある画面作りが印象的だった。
ブライアンには、無二の親友ジュリーがいた(ベニチオ・デル・トロ)。
ブライアンはジュリーの誕生日にはオードリー、家族より優先してジュリーに会いに行く。
ジュリーはヘロインにおぼれ廃人寸前であった。そんなジュリーの誕生日に、ブライアンはジュリーを
訪ね、祝福をし、話をきき、こころばかりの支援をした。
二人の絆は固く、確かなものだった。それは時にオードリーが嫉妬するほどに・・
ブライアンが事件に巻き込まれこの世をさってしまった現実をなかなか受け入れられないオードリー。
オードリーはブライアンの葬儀にジュリーを招き、そこから脱落の一途を辿るジュリーを我が家に受け入れ、共に生活をおくることにする。
印象に残ったシーンを。
亡き夫とは毎晩寄り添い、オードリーの耳たぶをブライアンが少し強く引っ張る。こうする事で毎晩オードリーは心地よい眠りについていた。しかし、夫を失った悲しみで不眠に迷う中、ジュリーをベッドに招き、亡き夫の代役を依頼する。ジュリーは戸惑いながらいわれるがままそれを受け入れ、眠りに誘う。
ジュリーの心境、いやそれ以上にオードリーの心境はどうだったのだろう。
1つ言えることはオードリーはジュリーを利用して楽になろうとしていた。
時にはドラッグをねだった事も。。。
オードリーが必死に前を向いて歩こうとする姿をみて、ジュリーも自分再生に挑戦する。
ジュリーはオードリーにヘロインについて問われたとき、ずっと快楽があるものではないといった。
ただ最初の1回、ここにだけ快楽が存在する。あとは苦しみが続くだけ。
そこからエスケープするにはまたヘロインに手を出す。。この繰り返しだと。
ジャンキーの演技は凄まじかった。さすがベニチオ・デル・トロ。
あの目は演技とは思えない。。
何度も何度もヘロインを絶ち、再生に挑むジュリー。
しかし今の環境ではどうしても立ち直る事ができない。
オードリーはジュリーに再生の最後のカードを切る。
オードリーも前を向き強く生きていく。
ラストはこれまたこじゃれたラストです。
つらつらとストーリーを掻い摘んで書いてしまったが、この映画は単館上映に
しておくのはもったいない。というのが僕の感想。
単館映画なんて、大学生の頃訳の分からないインド映画(これはこれで話題になっていたが)以来だったが
この映画はもっと沢山の人に見てもらいたいと思う。
その理由は、この映画の中で重要な意味を持つあるワードにある。
そこにみるものが共感し少し上を向いて歩きたくなるからだ。
是非、見てください。
あ、あといくつかとても面白そうな作品が宣伝されていたのでご紹介まで